読書のよろこび:「読書道場」のことなど

どうも、どうも。
梅雨が明けたはずと思っていたら、むしろ何だか曇りや雨続き、一体どないなっとんねん洗濯乾かへんやんけと思う今日この頃ですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。雨が大嫌いな僕は天気予報アプリを5つも入れてます。

さてさて、先週の7月27、28日。
夏休みということで今年も「読書道場」を開講しましたよ。
なんと今回は告知があんまり早くなかったにもかかわらず、マックス6人の参加! 小3二人に小5四人。おかげで盛り上がることができました。

取り上げた本は、江戸川乱歩の『怪人二十面相』。
いやー前から一度、ちゃんと長編小説をみんなで読みたかったんですよね。
これまでは、短編、長くても中編くらいの小説しか取り上げられなかったんで。
でも、やっぱり小説の面白さ、その醍醐味を味わえるのは長編です。
2時間映画やアニメには入りきらない情報量。ジャンプ的少年漫画にはない物語上の伏線や仕掛け(まあ最近の漫画はいろいろありますが)。
こうした長編小説でしか味わえない、小説的魅力が詰まっています。
今回、時間的にはけっこう押しましたが、なんとかこの面白さを生徒たちに味あわせたいと思ったんです。
結果としては、思った通り。
生徒たちの本への反応としては、一番良かったんじゃないでしょうか。

実際、面白いですからね。「怪人二十面相」。
僕も小学生のころ、少年探偵団シリーズを図書館で借りて読みふけった記憶があります。
読書好きの方なら、誰でもそうした経験をお持ちじゃないでしょうか?

そう考えると、この「怪人二十面相」、そして少年探偵団シリーズは、児童書として本当によくできてるんだなあと思います。
最初に書かれたのは1936年ですよ。なんと戦前。
そのまま戦後になっても続刊していくわけですが、シリーズ終盤で60年代刊行。
おそらくは、今の生徒たちの、おじいちゃんおばあちゃんの青春時代です。

それが今でも読み継がれている。
実際、読んでみると十分面白い。
別に「読書道場」と関係ない生徒たちでも、「僕も読んだ」「私も読んでる」という声をいろんな所で聞きました。

こうした児童書の名作は他にもたくさんあります。
ミステリーなら「シャーロック・ホームズ」シリーズや、「アルセーヌ・ルパン」シリーズ。
ファンタジーなら「はてしない物語」や「ゲド戦記」、「ナルニア国物語」。「指輪物語」はちょっと長いか。
SFなら「海底二万里」などでしょうか。
これらは単に「名作」というだけでなく、読んでおもろい。めちゃめちゃ面白い。

僕自身、こういった本を子供のころ、寝食を忘れて読みふけったものでした。
本当に親に内緒で徹夜近くまで読み続け、めちゃくちゃ怒られた記憶もあります。
今から思うと、本当に幸福な読書経験でした。

僕が「読書道場」を始めようと思ったのは、こうした経験、気分を今の生徒たちにも、少しでも味わって欲しいなあと思ったからです。

前も書きましたが、現代の環境において、子どもたちが放っておいても本を読む、というようなことは稀でしょう。
本以外の娯楽がたくさんある。映画にテレビ、ゲームにスマホ。
それに時間もけっこう限られてます。学校から帰ってくれば、もう3時。友だちと2時間遊んで5時帰宅。そこから宿題をやったら? グズグズしてるともう夕食です。これに塾だ習い事だとたくさんあれば、ゆっくり本を読む時間なんてありません。
で、たまに時間のできた夜や休日。この時間を埋めてしまうのが、例えば上記の他の娯楽です。
どうやったって、読書は一日の時間から放逐される運命。

でも、例えば僕の子ども時代にだって、映画もテレビもゲームもありました。学校だって今と変わりません。土曜日にまで授業です。
あれ? じゃあ、どこに時間があったんだ?
簡単なこと。人間づきあい大嫌いの偏屈少年だった僕は「今田アソボー」などと声をかけられる前に教室からダッシュで自宅に走って帰り誰がやってこようと居留守を使い、ただじっとじっとコタツで本を読んでおったのです。。。。
こんなの生徒にはすすめられません。こんなんになってはいけません。

いけませんが、でも、もしも読書の魅力に気づけたなら、それが手軽に「空想」で遊べる楽しい道具だと知ったなら、テレビを消してゲームを忘れて、一日の中に本のページを開く時間が増えるかも知れません。
もし、そうなったら。

そうなったら、その子はいつかきっと読書することに、その喜びを知っていることに感謝する日が来るでしょう。
月並みですが、人生に悩んだとき、他者との関係に苦しんだとき、ここでないどこかに行ってしまいたいと願ったとき。
読書はきっとその子を「救って」くれるに違いない。
古今東西いろんな本に、それが書かれているからです。
他でもない「この私」の苦しみが。そして何より、「この私」の喜びが、希望が。

だからどうか、子どもたちには少年のうちに、ホームズと一緒に謎を解き、ノーチラス号に乗り込んで、バスチアンとともに小説の世界を旅して欲しいと思うのです。

読書道場は今月、もう一度、今度は奥多摩の囲炉裏教室で行います。
http://www.vnet-consul.com/lesson/speciallesson/entry-180.html
未だ本を読む「よろこび」を知らない、という子どもたちにこそ参加して欲しいと思っています。

それでは、それでは。