スポーツと勉学ってけっこう両立しにくいですよね

どうもどうも。
ちょっと更新がまた随分空いてしまいましたが皆さんいかがお過ごしでしょうか。僕は実家に帰郷したり数年ぶりに祖父の墓参りに奈良耳成に行ったりしていて、しばらく仕事を忘れてましたよ。お盆らしいお盆。

さてさて、そんな中、今日は打って変わってスポーツの話題。
といっても段々日本国民から厄介者扱いされ始めている東京五輪の話題じゃございません。
こちらに関しては、とりあえずサマータイム導入とかほざいているクソお偉い方々の脳内情報システムは既に齟齬をきたしているようだと一言申し上げておくだけで十分でしょう。いや失礼いたしました。

ということで、話題としたいのは、子どもたちのスポーツ環境についてなのであります。

ほう。運動音痴の文化系おっさんの君が一体なにを偉そうにいうつもりかね?
などとお思いなるかもしれませんが、最近、というかもうここ5、6年けっこう問題となっているのが、このスポーツと勉強の問題なのです。
具体的に言うと、この二つがなかなか子どもさんたちの中で両立できなくなっているってことなんですな。

まあ、既に皆さん、世に言う「ブラック部活」問題なんかで、こうした問題については知見を得られておるかもしれません。
実際、中学や高校の運動部のスケジュールってやつはひどいもんです。
いえ、もちろん学校によっても違うので一概には言えません。うまくバランスをとっているところだってあるでしょう。ただ、ひどいところはひどい。
特にサッカー部、ついで野球部がひどいですよね。さらに言えば集団競技がひどい。

土日に練習や試合は当たり前だし平日も休みは1日しかない、なんて学校もたくさんあります。しかも私立・公立関係なし。
しかも、ほんとにひどいところは、こうしたスケジュールが未確定なんです。
月のはじめとか、最悪の場合は週のはじめになって、「今月(今週)はこういう予定でいくから空けとくように」ってな感じで決まってしまう。
そこまで行かずとも、土日に急な試合が入ったりして、予定変更を余儀なくされる。
これじゃ、塾なんかに通うことはもちろん学校外の習い事やそれ以外の予定を立てることもできません。

まあ正直に恨み言を言わせてもらえば、こうした「部活の突然の予定変更」によって、僕たちのレッスンがキャンセルになってしまうこともままあります。
そうした場合、新たに予定を組み直すわけですが、こちらも忙しいが向こうの予定も大変タイト、ってことで難解なパズルを組むような予定再調整になってしまうんですよね。

集団競技が特に問題なのは、こうした予定変更に、どうしても生徒一人ひとりが逆らいにくいことです。
自分が休むことでチームに迷惑がかかってしまう、と子どもはみんな考えてしまいます。
それどころか、せっかくレギュラーを取れたのに、また落とされてしまうかもしれない、なんて恐怖心も抱くでしょう。
したがって、子どもたちはどうしたってクラブの予定を優先してしまう。

でもまあ、それは最悪、いい。
本人がそれでいいならクラブ以外の予定を組めぬのも仕方がない。
ただ、やっぱりそういう生活を送っていると、勉学についてはどうしてもおろそかになってしまうんですよね。

いや、それは仕方ないことなんですよ。
例えば、部活で遅くまで練習する。で、帰宅して勉強。
さて、この環境、果たして集中して勉強できますかね? 普通は疲れてて、すぐ嫌になります。
こう考えてみればわかりやすいでしょう。
大人であれば、一生懸命肉体労働して疲れて帰ってくる、さて、その後デスクワークしようって気になりますか?
普通はビールの一杯も飲んで気晴らししたい、とこうなりますよね?

いや、そうはいっても、スポーツしながら超優秀な成績を収めている子だっているじゃないか、という反論は当然あるでしょう。
もちろん、そういう子がいることは僕だって知ってます。
ただ、それを言えばゲームやりまくりでも成績のいい子もいますし、見た目いかにも不良少年って奴でも実は超優秀って奴だっています。

問題は、多くの子が、そうならない可能性がある、ということなんですよね。

その原因の一つとして、スポーツ自体がその子のアイデンティティーになってしまう、という問題もあるかと思います。
例えば、すごいゲームが得意でも、子ども同士ならともかく、それで大人を含めた社会的評価が上がることは、あまりありません。
ところが、スポーツは違う。
スポーツマンとして頑張っていると、ちょっとくらい勉強ができなくても、周囲から比較的評価されてしまう。
子どもたちの間でも「かっこいい奴」と思われやすいし、社会的にも決して悪くは思われない。高校野球児たちの扱いをみればわかるでしょう。

そうなってくると、子どもたちの関心は自分の取り組んでいるスポーツに集中していきます。
結果、他のことが目に入りにくくなる。
最悪、種々の知的好奇心に蓋をされてしまう、ということも起こります。
これは中高生に限りません。
観察していると、小学校の中学年くらいの子どもから、既にそういう傾向が現れてくる場合が多くあります。特に男子にそういう傾向が顕著ですね。

こうした点でも、やはり個人競技ではそういう問題があまり起きない。
比較的、スケジュールを自分で調整したりできることが大きいのかもしれません。
あるいは、そこまでスポーツに入れ込むタイプでない子が、そういう個人競技を選んでいる結果なのかもしれません。
逆にサッカーや野球のように、身近で、かつメディアにもてはやされることの多い競技ほど、「中毒的」に熱中して、他のことがどうでもよくなってしまうことが多いように思います。

もちろん、一流のアスリートを本当に目指す、ということなら、それはそれで良いでしょう。
ところが、そこまでの努力はしない。
中途半端にスポーツをアイデンティティーにすることで、その他のことを見ないようにしている子が問題なわけです。

とはいえ、何も僕はスポーツを全部否定したいわけではありません。
いや、むしろ、適度な運動・スポーツはかえってアタマにいいことだと思います。
僕はジョギングをしたり水泳をしたりもしますが、こうした運動は身体に良いだけでなく、適度なストレス発散になり、かえって仕事を捗らせてくれます。
一説には運動によってセロトニンの分泌がよくなるってな効果もあるみたいですね。
思春期はホルモンバランスが崩れやすい時期ですから、そうした意味でも適度な運動自体は子どもにとっても心身ともに良い効果をもたらすでしょう。

したがって、問題なのは「やりすぎ」です。
まあ、なんだってそうなんでしょうけれど。
ただ、この国には昔ながらの「文武両道」なんていう軍国主義的標語がいまだに生きてるところがありますので、スポーツについては簡単に「やりすぎ」の状態に陥ってしまうんでしょうね。

僕にも娘と息子がいますが、超文化系の娘はともかく、運動好きっぽい息子については、この「スポーツやりすぎ中毒」にはちょっとばかり気をつけておきたいと思います。
ま、でも一番理想なのは、イチローとか中田(昔のサッカー選手)みたいに、「スポーツできるが超優秀」みたいに育ってくれるのが一番うれしいんですけどね。
いや、それはないわな。

それでは、それでは。