ゲームとかテレビとかyoutubeとか。

どうもどうも。
ようやくまあまあ涼しくなってきて何となく秋の雰囲気が漂い出した今日この頃、皆さん如何お過ごしでしょうか。僕は風邪を引いたのか喉が痛いです。

さて、今日は少々、真面目な話題です。
お題はズバリ、ゲーム。あるいはテレビ。それともyoutube。

さて、こんなお題を思いついたのも、この夏、実家のある関西に帰ったからなのですね。
関西の奥さんの実家に数日暮らしていたところ、娘・息子と仲の良い、そして僕も赤ん坊の頃からよく知っている甥が訪ねて来てくれました。というか、ほぼ毎日いました。
甥は今年、小六。
でも、別に受験とかはしないので、お気楽に暮らしています。
で、この甥はなかなか賢いし性格はめっちゃいいし母親思いだし、叔父の僕がいうのも何ですがズバリ素晴らしく感じの良いヤツです。女子にはモテないみたいですが。

だが、しかし。
これがね。今年は、めっちゃゲームやってるんですよ。スマホで。あるいはめっちゃyoutube見てる。

まあ人様の家庭のことだしプライベートだし特に困って相談されてるわけでもないので、何も口出しはしませんでしたが、やっぱり、ちょっとねえ。。。

ちょっと、残念な感じはしましたよ。

というのも、やっぱりゲームにしろyoutubeにしろ、こういうメディアは子どもたちの大事な大事な「暇つぶし」の時間を奪っちゃいますからね。
え、暇つぶしにゲームやって何が悪いねんアホか、と思うかもしれませんが、そんなことはない。

例えば仕事をする、勉強をする、友達と遊ぶ。それらが終わった後のちょっとした空き時間。この時間に何をするかはやっぱり色々大きいですよ。
その時間にパチンコしたりしてるオッチャンは、もちろん人の勝手だけれども、なんかやっぱり残念な気がします。
せっかくの空き時間、本を読んだり料理をしたり運動をしたりした方が、短い人生、やっぱり得だと思います。
そう、人生は大して長くないんですよね、ほんとに。

お、なんかシンミリと説教くさくなってきた。

いや、別に上から目線でゲームはだめだテレビはだめだというつもりはないんですよ。
むしろ、ゲームにだって現代には積極的な意味もあると思います。
映画批評があるように、最近はゲーム批評だってありますし、社会批評の一部としてゲームを取り入れているものだってあります。
一概にこうした現代のメディアを否定しても仕方がない。
だから、自分で分別をつけられる年齢の人間が、自己判断でゲームをやったり種々のメディアを活用するのは問題ないでしょう。
もっと言えば、大人か否かに関わらず、ある程度の理性的判断、自己管理ができると判断される青少年が、多様なメディアを利用して何事かを行うのは問題ないどころか必要なことですらある。

例えば、上記の小六の甥に、僕がとやかく言わなかったのも、ちょっと残念に思ったとはいえ、年齢の割にはかなりしっかりしている甥殿であれば、多少やっちゃってても問題ないと思ったからです。

とはいえ。
繰り返せば、それがせっかくの「空き時間」の選択肢を、場合によっては奪ってしまうのは事実です。
この「空き時間」は「趣味の時間」と言い換えてもいい。

例えば、けっこう本が好きで、中学年のころは本ばかり読んでいた、という少年少女が、高学年になってゲームを与えられた途端、まるで本を読まなくなった、というようなケースはよく聞く話です。
そりゃ、当たり前ですよね。
快楽に対する能動性がゲームに方が当然低いので。

これはテレビやyoutubeだって同じです。
例えば、子どもに読書の習慣をつけたいと思うなら、やっぱりテレビとかスマホを見続けさせちゃうのはまずい。
時間を区切って映画か何かを見るならともかく、ただダラダラとメディアに接している状態だと、当然、その「ダラダラ見てる時間」が「本を読む時間」を奪ってしまいます。

こういうことを言うと色々な統計を持ってきて、「いや、ゲームやってても、そんなに成績には関係ないらしいで」とか、「アホか、スマホと学力低下の相関関係はハッキリでとるわ」とか、「中毒にさえならんかったらええんやろ」とかって言う人がいます。
もちろん、そうした統計も間違いでは無いんでしょうが、僕がここで言いたいのは、成績云々とはまた別の話です。

ちょっと難しい言い方をしますが、つまりそれはこういうことです。
ゲームその他、快楽への能動性の低いメディアへの没入は、他の選好対象への関心を狭小化する。

つまり、その子は本当は読書が好きだったかもしれない。あるいは歴史に興味を持っていたかもしれない。絵が好きな子だったかもしれない。
そうした関心の芽を、ゲームその他のメディアに興味がいってしまったせいで、失ってしまうかもしれない、ということです(歴史については実際の話です)。
これは勉強の成績なんてことよりも、よっぽど残念なことだと思いませんか?

もちろん、繰り返せば、理性的な判断のできる人間が何をやろうと勝手です。
また、ゲームなどのメディアにある程度接していることも現代社会を生きる上で他のものと同じくらい重要だ、と考えるのもまた一つの判断かもしれません。
ただ、いずれにしろ、特に小学生の子どもや、あるいは中学生以上でも「一つのことにのめり込んで周りが見えなくなるタイプ」の子どもであれば、そこはやはり周囲の大人が種々の判断、配慮をしていくことが必要でしょう。

お、結局、シンミリお説教モードになちゃったかな?
ま、たまにはいいですよね。

それでは、それでは。

再開! 読書のワークショップ

どうもどうも。
昨日の台風、皆さんは大丈夫だったでしょうか? 大したことないと思われていた東京でも凄まじい風の強さ、我が家の近くの公園の木々もなぎ倒されんばかりの勢いでした。もちろん西日本はそれどころではなかったようで、関西出身の僕としても非常に心配しましたよ。

と、そんな中、いよいよ夏も終わり、いや少なくとも夏休みは完全に終わり、教室に通う子どもたちもブーブー言いつつ普段の学校生活へと戻っていってる今日この頃。
僕が行う読書のWSも、先月はお盆休みのため上級コース、初級コースともに月一回づつし開講しませんでしたが、今月からはまたいつも通り、それぞれ月二回づつ隔週で行う予定です。
で、先週の土曜日はその第一回、上級コースのレッスンを行いました。

上級コースについては、ほぼ一ヶ月ぶり。
久しぶりということで、そんなに難しくなく、気軽に楽しめる小説をテキストとして選ぶこととしました。
で、選んだのがG・H・ウェルズの「奇跡をおこす男」(講談社青い鳥文庫版)。

詳しいネタバレはしませんが、簡単にいうと、今風に言う超能力みたいな感じの「奇跡」をおこす力を身につけた男が、その力を使ってるうちにとんでもないことが……といった感じのお話です。
ウェルズ特有の文明批判っぽいニュアンスも読み取れますが、基本的には肩のこらない、おもろいお話です。物語のオチも秀逸。

なので、当然、子どもたちにも上々の評価だろうとタカをくくっておりました。
ところが。。。

「どや、今日の話。おもろかったやろ」
「せやな。ま、おもろかった。いや、確かにおもろかった。ただ、おもろいにはおもろかったんやけど……」
「お、なんや、その奥歯にものの挟まったような言いよう」
「なんやろな。なんか、薄っぺらいな」
「へ」
「いや、だから、なんかこう、深みっちゅうんかな。読んで得した感っちゅうんかな。いまいちコクが足らんというか……」
「なにぬかしとんねん」
「せやかて、そない思たもんはしゃーないやん。なんや、ハリウッドの映画見てるみたいなもんで……」
「文学性が足らん、と」
「そう! それ文学性! なんや読んだあと、余韻みたいなもんが残らんのよねえ」

などとクソ生意気なことをおっしゃるではありませんか!(失礼)
「文学性」ときたもんだ。
いや実際、女の子で一人参加したNHちゃんにいたっては、はっきり「嫌い」と申しておりました。

いやー面白いですね。
こちらとしては、ちょっとばかり彼ら少年少女に「媚びた」つもりで選んだ物語だったのですが、見事に返り討ち。
いや、もちろん、全体としては楽しんでくれたようでしたし、なかには「面白かったし好きだった」と言ってくれた子もいたんですがね。

その後に書いてもらった作文もなかなか良かった。
自分が奇跡を起こせたら小学生メジャーリーガーになりたいと書いた子から、その奇跡でおばあちゃんとお母さんを仲直りさせるとちょっと泣かせることを書いた子まで。学校の宿題を無くして学校を週三回一日三時間にする、と書いた子も。

なかでも、「僕は奇跡を起こしたくはない。なぜなら何でも奇跡で解決してたら、喜びや悲しみ、怒りや悔しさといった感情が無くなってしまいそうだからだ」と書いていたのにはびっくりしました。
いや、お見それしました。
ほんとに鋭い感想です。
こうした子どもたちの作文は、そのうち「国語ラボ」のHP上にまたまとめてアップしようと思います。

と、こんなふうに表面上、取り上げた小説が好評であれ不評であれ、子どもたちが様々な「鋭い」反応を見せてくれるので、このレッスンは教えている僕が、ほんとに楽しく、そして嬉しくなってしまうレッスンです。
そこいらの大人と読書会を開くより、子どもたちは遠慮がない分、よっぽど面白いかもしれません。

さて、今週の土曜は初級コース。
こちらはトミー・ウンゲラーの『あたらしい ともだち』という絵本を読むつもり。これもなかなか考えさせられる絵本です。

さらに次回15日の上級コースは絵本作家で有名なシルヴァスタインの『人間になりかけたライオン』という本を取り上げます。
こちらは子どもから大人まで楽しめる、そして深く考えさせられる「寓話」です。上級コースとしてはちょっと異色のテキストとなりますが、子どもたちのみならず是非、保護者の皆さんにも読んでもらいたいと思うほど、素晴らしい物語です。

こんなふうに今後も様々な本、小説を取り上げて、彼・彼女たいと大いに話し、盛り上がりたいと思います!

それでは、それでは。