「不登校」の具体的な処方箋② 中学生編

どうもどうも。
早いもので、もう一週間もすると年末ですよ。2017年もほんとに早かった。早すぎた。なんか知らん間に過ぎ去った感じです。

さてさて、そんなこんなで年末ですが、前回のブログの続きが、まだ。
なんとか年末までに続きを書くと宣言していた手前、むちゃくちゃ忙しい最近の日々ですが、なんとか時間を見つけての更新です。でも、ちょっと短め、で。

で、前回書いたのが、小学生の子どもが不登校になった場合の具体的な対応。
ま、とはいえ、やっぱりけっこうハードル高かったかもですね。ホームスクーリングとかは。まあ言いたかったのは、親に(僕自身含め)「覚悟」さえあれば、なんとかなる、ということでした。

そんでもって、今回は中学生。あるいはそれ以上の年齢の子ども。

実は、やっぱり不登校等の状態に陥りやすいのは、この年齢の子どもたちです。
実際、遠い昔銀河の彼方で僕が不登校になったのも、中二の年齢でした。
いや、そもそも不登校に限らず、中学生、って年齢は思春期ど真ん中。大人と子どもの境目。ホルモンバランスもめっちゃ悪い。ってな状態で、子どもたちが何らかの悩みや苦しみを抱えやすい年齢です。むしろ何もないほうがおかしいくらい。

ですので、その年齢での不登校は、やっぱり小学生時代とは違います。
そもそも、親にコントロール不能であることの方が多い。

ですから、この年齢の子どもたちが仮に不登校になった場合は、まず最初に、その「傷」が癒える時間が必要となります。
そもそも自意識の塊みたいな年齢ですから、「自分が不登校になっている」状態自体が、辛い。なんか「ふつう」じゃない感じがする。恥ずかしい。。。
そういうネガティブな方向にどうしても、いきがちです。

ですので、まずはその子どもの状態を、あるがままに受け止めてあげる期間、というのが必要になりますよね。
そんな状態では、もちろん勉強なんかしないでしょうし、再び「社会」に出て行くエネルギーがない状態で、ああしろこうしろと言っても、逆効果になることだってあるでしょう。

ただ、そのまま家に引きこもって外出しない・できなくなるのもまずい。。。
この辺り、ほんとに対応が難しい期間とは思いますが、少なくとも自室で自足できちゃう環境、例えば個人のPCやスマホでバーチャルに「社会」とのつながって「満足」できちゃうような環境は、つくらない方がいいですよね。
家人との積極的なコミュニケーションも絶やさない方がいいでしょう。

ともかくも。
そのもっとも難しい時期をクリアできたなら。つまり、一種の「鬱」状態を脱することができたのなら。
そのあとは、実はいくらでも道があります。

まず、一つは最近、「チャレンジ校」と呼ばれている、元定時制や通信制だった高校の活用です。
ほんとに最近は昔と違って、いろいろなタイプの学校が、私立でも公立でも存在するんですよね。
もしお子さんに、いま一度、学校生活なるものを味わってみたい、そういう形で勉強してみたい、という気持ちが芽生えたようなら、こういう学校に通ってみるのも選択肢の一つです。
僕の生徒では、一人、いわゆる「通信制」の民間の学校に通っている生徒がいます。
「通信制」と言いますが、その学校は、完全通信もありますが、週3回ぐらい実際の校舎に通う、「単位制」のシステムも取り入れているようです。
僕の生徒は、この通学込みの単位制に通っているんですが、なかなか楽しそうですよ。
話を聞いていると、単位制なので大学に近い自由な雰囲気のなかで、興味のある勉強を中心に学べます。しかも高校卒業の資格を自動的に取得できる。
ただ、「勉強」に関するフオローは特にないでしょうから、単位をとるのみでなく、しっかりと学習効果もあげたいようなら、「学校」とは別に学習専門に他機関を併用する必要があるでしょう。まあ、これは「ふつうの学校」に通っていても、同じことですが。

もちろん、こうした「チャレンジ校」ではない、オルタナティブスクールに通うのも、一つのアイデアでしょう。
ただ、こうしたオルタナティブスクールの多くは、文科省認可でなかったりして、高校卒業の資格が取れないことが多い。
その際、必要になるのが、高校卒業程度認定試験に合格することです。

さて、この高卒認定。
この11月の受験した僕の生徒も、見事に全教科合格していました! 素晴らしい!
前々回のブログで、文系教科は大丈夫だろうが理系教科はどうか、などと書いておりましたが、全くの杞憂! 問題なく、全教科バッチリ取れてたみたいです。

ことほどさように、高卒認定試験の合格は、決してすごく難しいものではありません。
一回の試験で全部の単位(計8単位あります)を合格するのは、なかなか大変かもしれませんが(だからこそ、前述の生徒は素晴らしいわけで)、テストは年に2回ありますし、2年がかりくらいの計画を立てて勉強すれば、必ず合格できると言えるでしょう。
「うちの子は二年間、まったく勉強してなかったので英語と数学はさっぱりで……」などと心配する必要はありません。受験する子の多くはそういう状態です。
なかなか独学ではしんどいかもしれませんが、繰り返せば、地道にやれば必ず合格できます。

そして。
いずれの方策をとるにせよ、高校卒業の資格さえ取れれば、努力次第で大学にだって進めますし大学院にも進学できます(これは、いらんか)。
実際、8月に高卒認定をとった生徒は、すでに大学受験目指して勉強を開始しています。

つまるところ、中学での不登校、あるいは一回の「挫折」くらい(ほんとは挫折でもなんでもないし、そういう言葉も使いたくありませんが)、「人生」にとって何もマイナスではありません。
いえ、むしろ「得がたい経験」の一つとすらなりえます。
それは僕自身の、遠い昔の「経験」からも言えることです。

「学校」のような共同体に馴染めなかったことが、いったい何だというのでしょうか。
そんなことよりも、彼・彼女の得がたい「個性」を尊重し充実させてあげることが重要ではないでしょうか。
それは、小学生であれ中学生であれ、同じことでしょう。
「学ぶ」ことの道は、他にいくらでも可能性があるのです。

とまあ、今日はこんな感じで。
それでは、今年も皆さん、こんなつまらんブログを読んでくださって、ありがとうございました。
皆さんにとって来年が、素晴らしい、得がたい一年となりますように。
良いお年をお迎えください。

それでは、それでは。